最新グラベルバイク事情と題した今回のブログ。定期的にテクニカル情報もアップデートしないとほんとに追いつかなくなりそうなくらい、グラベルバイク界隈の進化が止まりません。

グラベルバイクに乗り始めから4年は経ったであろうメカニックの森下。
グラベルバイクとは何なんだと言われたら
「限りなく自由なカテゴリーで、走る場所、時間問わず延々と楽しめるバイクである」と思っています。
それって完璧なバイクではないですか?そうです。グラベルバイクこそ最高のバイクなのです!!
(あくまで個人の感想です。語り出すと止まらないので、こんな考えの人もいるんですねって感じで読んでください)
さて本題に戻ると、「最新グラベルバイク事情」についてご紹介をいたします。
表題にもあるようにキーワードとなるのは「2.2インチ」これはいったい何を意味しているのか。
エアロはグラベル界でも必須となった。高速化するバイクたち
エアロ効果については過去のブログリンクを添付いたしますが、とても重要な要素です。

空気抵抗をいかに軽減させられるかでバイクの性能はほぼ決まるような時代となりました。もう軽いなんで当たり前なんです。これはなんとグラベルバイクの開発にも普及してきました。
現在もっともモダンなグラベルバイクといえば、スペシャライズド クラックス5。
最新のエアロデザインとグラベルバイクの最新規格を詰め込んだスーパーバイクになります。

見てわかるように、最新のロードバイクとほぼ見た目が変わらないほどエアロでシャープなデザイン。このバイクがオフロードを爆走するのだから、オンロードが遅いわけないんです。
走る道を選ばす速く走れるグラベルバイク。それを可能とする技術とはいったい・・・
クラックス5に搭載される最新技術
「自転車の未来とはなにか」
それを知りたいのであればスペシャライズドを見てみることが一番わかりやすいです。
スペシャライズドこそ自転車の未来を走り続ける最もモダンなバイクメーカーだからです。

スペシャライズド クラックス5 コンプ ¥594,000(税込)
これを見たとき、ターマックSL7かと思いました。前作クラックスはグラベルバイク界でも最軽量の部類に入る軽量バイクとして生まれました。そのクラックスに最新のエアロデザインと、グラベルバイクに今もっとも求められている機能を余すところなく搭載したことで、最もモダンで理想的なグラベルバイクが生まれれたのです。

行きつく先はターマックの様に洗練されたデザインなのでしょう。ケーブル完全内装フレームとなり、ケーブルの一切は露出しません。

COMPクラスは2ピースのアルミステム+ハンドルとなります。

同時リリースの「Roval Terra Cockpit」を組み合わせることで、ハンドリング性能はもちろん、12°のフレア形状による安定感・快適性を高めることが可能です。
クラックス5は軽量フレームと最新のエアロ形状をまとった最速クラスのグラベルレースバイクなのです。
キーワードについて話していこう。2.2インチタイヤを想定した設計
近年のグラベルレースではタイヤ幅2.2インチサイズの使用を想定してきています。2.2インチというのがどれくらいの幅なのかと言うと、馴染みのあるメートル表記に置き換えるとその大きさは56mm。700x56cのタイヤを使用しているわけです。
全てのグラベルバイクが2.2インチを装着できる訳ではありませんが、装着できるバイクは近年増えつつあります。
なぜそこまで2.2インチ幅が話題になっているのか。その関係性について調べていきましょう。
太すぎるかのように見える2.2インチ幅タイヤ。どんな効果を狙っているのか
2.2インチ。50~57mm近くあるタイヤ幅。このサイズが採用されるわけとして、走破性と転がり抵抗の軽減・振動吸収性能の向上が理由になります。

グラベルのような砂利や泥、ウェットな路面や凹凸のある路面では、走行時の路面抵抗が非常に大きくなります。
もちろん高気圧で細いタイヤを使用してこんな路面を走ろうものなら、激しい突き上げによってバイクは操作を失い、路面抵抗の高さに本来の性能を発揮できずまともに走る事すら困難になるでしょう。

近年の研究結果では、荒れた路面なら「低圧・ワイドタイヤ」のほうが速くなることがわかっています。
低圧・ワイドタイヤの条件なら
・振動吸収性能
・トラクション(路面の食いつき)の向上
・振動吸収性の向上
これらの効果が期待できるので、トータルで見れば速く走行することができることになります。
グラベルレースはロードレースより速度域はそこまで高くなく、転がり抵抗の軽減が重要視される場面が多いようです。太いタイヤの方が路面抵抗を低減させる効果は高く、速度維持にも効果を発揮するはずです。
しかし、ただ大きいタイヤを付けただけでは大事な要素である「エアロ効果」は十分に得られません。太いタイヤは前方投影面積が広くなるので空気抵抗が生まれてしまうからです。使う場面に応じてタイヤサイズは選ぶべきなのでしょう。しかし、
「選べるタイヤサイズは多いに越したことはない。」
太いタイヤが装着できるのであれば、細いタイヤは難なく装着できる訳で、2.2インチまで太いタイヤを装着できるほどのタイヤクリアランスを有する近代グラベルバイクとは、ほぼすべての路面環境下でも走行できる万能グラベルレースバイクとなりつつあります。
「ワイドタイヤを装着して空力損失を最小化せよ!!」
グラベルバイクとはオフロードを走るバイクではありますが、その割合・用途も様々。
オンロード7:オフロード3の道もあれば、オンロードしか走らないこともある。はたまたその逆もしかり。
あらゆる道を走ることを想定していますし、走る上で大切な要素である「エアロ効果」も無視できません。
「ワイドタイヤを装着して空力損失を最小化する」
近代グラベルバイクに課せられた使命はとても厳しいと思われることでしょう。エアロ効果は無視できない時代。その為、すこしでも空力損失を軽減される様にフレーム形状やホイールにも変化が表れています。

・フォーク幅の拡大
・ダウンチューブ形状の最適化
・タイヤクリアランスの最適化
太いタイヤを装着することによる転がり抵抗の低減、振動吸収性の向上は速度を維持する上ではとても有利に思えます。その効果とエアロを両立するには、それを取り付けるのに最適なホイールも開発する必要がある。システム全体としてこの2.2インチサイズのタイヤまで取り付けることが出来るホイールがあれば、空力性能も含めバイクの性能をもっと底上げすることになるのです。

2.2インチサイズでも空力性能を損なわない、最新規格のホイールは続々リリースされています。そのリム内幅は30mmを超えるホイールなどその仕様は様々。ワイドリム化の流れはグラベルバイク界ではもっと独特な進化を遂げつつあります。
各社フレームメーカーは日夜このエアロ効果について研究を行っています。その研究結果により生まれたバイクの最たる例が、スペシャライズドクラックス5のようなグラベルレースバイク達なのです。
最新グラベルレースバイクを紹介しよう
ここで最新のグラベルバイクの一部をご紹介します。走りたい場所はほぼ無限。道が続く限り最速で駆け抜けられれるバイク達です。
スペシャライズド クラックス5

冒頭でもご紹介したグラベルレースバイクです。

近代ターマックシリーズのエアロ効果抜群のフレーム形状をグラベルレースバイクに採用。UDH(ユニバーサルディレイラーハンガー)をもちろん採用しており、エントリーモデルのCOMPシリーズからSRAMの電動ワイヤレスコンポを搭載しています。なんと1×13速。ディレ―ラ―ハンガーを使用しないSRAM独自のダイレクトマウント方式で取り付けれられるリアディレイラー本体は、衝撃にはもちろん、変速調整もほぼ不要と完璧なシステムで動作します。

取り付け可能タイヤサイズは2.2インチ。現行グラベルレースバイクではトップクラスのクリアランスを確保しています。未舗装路でもオンロードでもクラックス5は最速で駆け抜けることでしょう。
クラックス5にバイクチェンジして近代バイクの性能を体感してみよう。
ビアンキ インプルソ

僕の愛車でもあるインプルソ。2026モデルからはイタリア受注モデルとなってしましたが、その走行性能には感動します。

いつまで乗っていても疲れないフレーム設計。バイクコントロールもしやすく、フレーム形状もハイエンドオールラウンドバイクである「スペシャリッシマ」に似た形状を多く採用しています。

スペシャリッシマのような加速感とエアロ効果を発揮する為、オンロードではほぼロードバイクのような機動性も有しているグラベルレースバイクです。
ヒルクライムレースでもインプルソを使用しましたが、十分戦えるバイクだと思います。タイヤサイズ次第ではロードバイクに匹敵する性能を引き出せるかも。最大取り付けタイヤサイズは42Cまでとなっており、トレイルを走るようなコースではなく、オンロード7:オフロード3のような割合の道や、エンデュランス目的の走りで持ち前のエアロ効果と起動力を十分発揮できるでしょう。
ピナレロ DOGMA GR

自転車愛好家なら知らぬ人はいないであろうDOGMAの名をもつグラベルバイクが近年登場しました。
当店でも納車実績のある車体ですが、発表時には予想以上の受注が入り、速オーダーストップとなってしまった車体です。今後このバイクを目にすることはあるのか。それぐらい希少価値も高いのですが、その走行性能も間違いなくワールドクラス。

シートポスト形状はDOGMAとことなりDOGMA GR専用設計となり路面からの振動をより抑制するデザインとなっています。

ダウンチューブストレージを完備しており、空力性のを損なうことなくアイテムを携行することが出来ます。トップチューブにもボルト止めでトップチューブバックを装着可能。専用オプションでは、フルフェンダーやDHバーの販売もあり、グラベルバイクとしての機能は申し分ありません。

走行性能はまさしくDOGMAそのもの。
羽のように軽く加速してそのまま速度を維持し続けるエアロフレーム。
寸分の狂いなく装着される一体型ハンドル。抜群のハンドリングで意のままにバイクを操作できます。UDHにも対応している為、もう欠点なんてありません。ある意味グラベルバイク最高到達点の1つだと思います。
タイヤクリアランスはフロント45c、リア42cとなります。
オンロード・オフロード。グラベルバイクは気分で楽しめる
いかがでしたでしょうか。最新グラベルバイクについてでした。
グラベルバイクってマウンテンバイクみたいにオフロードを走るためのバイクと思われがちですが、
「気分次第でオンロードのオフロードも走れる便利なバイクなんです」
日本では海外のような長く続く未舗装路を見つけること自体困難なので、グラベルバイクについて必要性を疑問視される方も多いです。しかし、基本設計はほぼロードバイクですのでオフロードでの使用にこだわらず、自分の走ってみたい道を好きなだけ走れるバイクとしてグラベルバイクを見ていたいただければ、また違った印象になるかもしれません。僕がグラベルバイクに乗るのは、そういった見方も理由の一つです。
自転車の楽しみ方はほぼ無限。グラベルバイクで走れる道もほぼ無限。無限大の遊び方を提供してくれるかもしれないグラベルバイクに興味がでてきたら、ぜひBEACH LINE BICYCLEへご来店下さい。
